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注目記事 (2003/10/27)

Opinions:
 
アイデンティティと東アジアの地域協力
猪口孝 (東京大学教授)
  
猪口氏はアンケート調査にもとづいて、日本人は国家的なアイデンティティが強くなく、アジア人としての意識も希薄であること、また韓国人は逆に韓国人およびアジア人としての意識が強いこと、さらに中国人は中国へのアイデンティティは強いが、アジア人としての意識は比較的弱いことを指摘する。その上で、このような違いが東アジアの経済協力と地域統合にとってマイナスになるほど大きな要因でなく、むしろ国家間の信頼や、金融面での回復や、米国の動きが、東アジアの地域的アイデンティティの形成と地域協力を促進する上で重要な役割を果たすと述べている。
英語の原文: "Does Identity Matter in Facilitating or Hindering Regional Cooperation in East Asia?"
http://www.glocom.org/opinions/essays/20031027_inoguchi_does/
 詳しい記事
 
Debates:
 
「アイデンティティの危機に直面する日米同盟」
ウェストン・コニシ (マンスフィールド財団主任研究員)
  
コニシ氏は、最近の日本によるイラク支援額の決定や、ブッシュ大統領の訪日といった日米同盟強化の動きにもかかわらず、その動きは基本的な方向が定まっていないアドホックなものという懸念を表明する。9・11のテロ以来、米国にとって日本は単に周辺的な同盟国の一つになったにもかかわらず、その後特に日米間で同盟関係についての見直しが行われておらず、単に日本側が米国の期待に沿うように行動しているにすぎない。この状況が日米双方に誤った期待や理解をもたらす前に、両国間で戦略的な協力関係についての見直しやブループリントの作成などを行うべきとコニシ氏は提言する。
英語の原文: "Japan-U.S. alliance faces an identity crisis"
http://www.glocom.org/debates/20031027_konishi_japan/
 
Special Topics:
 
「新幹線は中国に売るべきでないか」
谷口智彦 (GLOCOMフェロー・日経BP社主任編集委員)
  
谷口氏は、日本が中国に対して熱心に新幹線を売り込んでいることに関して、それは単なるビジネスである以上、国家間の競争意識や新幹線の実績に対するプライドがかかわっていると指摘する。またそれに対して、JR東海社長などがこの取引に反対している理由として、新幹線技術を中国に渡すことで技術が複雑化し、経営上や安全上のリスクが高まることがあると解説した上で、谷口氏は中国の国内情勢にも言及し、現政権が日本に味方したとしても、反日的な旧勢力を説得するために、JR東海社長を含めた日本側に満足のいく条件が提示されないであろうと述べている。
英語の原文: "No way will we sell the shinkansen to Beijing"
http://www.glocom.org/special_topics/undercurrent/20031027_uc_s4/
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