白石氏は、今後の日本の進路は、米国そして東アジアの動向に大きく影響を受けることを踏まえ、両地域の最近の変容を分析する。米国は、同時多発テロ以来、いわば戦時モードに陥っていたものが、どのような形で平時に戻って行くかが重要である。そして米国を中心とする同盟、即ち米国と日本・西欧の関係が変容していることにも留意する必要がある。更に、大国の周辺に発生している、破綻国家の問題がある。一方、東アジアでは、97-98年の危機以降、地域主義の芽生えが見られる。このような環境の変容の中で、日本は米国との同盟関係をより建設的なものに変化させると同時に、東アジアでの経済連携に積極的に関与すべきである、と白石氏は主張する。
英語の原文: "Japan Must Promote Policies to Cope with the Transforming World and East Asia"
http://www.glocom.org/opinions/essays/20031201_shiraishi_japan/