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注目記事 (2004/7/5)

Opinions:
 
「知的資産の評価・開示を」
 奥野正寛 (東京大学教授)
 西山圭太 (経済産業省情報調査課長)
  
   両氏は、最近知的資産の重要性が高まっているが、その活用のためには適切な評価手法の開発が必要であり、そのためには、現在始まりつつある国際的な議論の場に、日本として政府のみならず、民間からの参加も必要であるという。
   知的資産とは、知的財産権より広い概念で、人材・組織プログラム・ブランド・リーダーシップ・顧客やサプライヤーとの関係にまで及ぶが、この重要性が注目されるようになったのは、従来のように、金融資産や設備を持つだけでは競争力が維持できなくなったという背景がある。
   実証的にも、従来の、資本・労働・R&Dの三要素では企業の業績が説明できなくなっており、むしろ、企業の組織プロセスや人材への投資という、知的資産に属する分野との相関が高くなりつつあることが示された。しかし、有形資産とは異なり、知的資産は定量的な把握が簡単ではなく、新たな評価手法の開発が必須である。最近話題となってきた企業の社会的責任(CSR)そしてそれを主たる指標とする社会的責任投資(SRI)にとっても、知的資産の評価は必要になってきている。
   こうして、OECDを中心に、知的資産の評価、その結果を含む企業の情報開示のあり方、そして、知的資産に関連する政策課題の提示に関する国際的枠組みで検討されることになった。日本としても、知的資産の維持充実のため、自らの経験を携えてこのような取り組みに官民ともに積極的に参加して行くべきである。
英語の原文: "Assessment and Disclosure of Intellectual Assets Needed"
http://www.glocom.org/opinions/essays/20040705_okunishi_assess/
 
Debates:
 
「北朝鮮:核開発を巡る内部告発者を期待しよう」
 ラルフ・コッサ (CSISパシフィック・フォーラム会長)
  
   コッサ氏は、先の北朝鮮の核開発を巡る六カ国協議の進展は見せかけのものであり、パキスタンのA.Q.カーン博士が技術供与を自白したにもかかわらず、北朝鮮が存在をも否定しているウランを元とする核開発について、少なくとも白日の下に明らかにしなければならないと主張する。
   北朝鮮の核開発については、プルトニュームを元にした開発についてが表向き議論されて居るが、米国は、ウランを元にする開発も行われていることを指摘し、対応を要求している。一方北朝鮮側は、ウランを元とする核開発の存在自体を否定し、韓国や中国もこの立場に同情的であると伝えられる。
   しかし、先にパキスタンでスキャンダルとなった、同国のA.Q.カーン博士が各国に技術供与を行った先には北朝鮮が含まれることを同氏は自白しており、この解明が行われなければ片手落ちとなる。今我々が期待するのは、パキスタンのA.Q.カーン博士に比肩されるような、例えばA.Q.キム氏のような人が現れて事実を指摘することである。
英語の原文: "North Korea: Searching for A.Q. Kim"
http://www.glocom.org/debates/20040629_cossa_north/
 
Debates:
 
「アジア政治学研究コンソーシアムの展望」
 猪口 孝 (東京大学教授)
  
   猪口氏によれば、以前、アジアは二つの類型により語られた。一つは停滞するアジアであり、いま一つは専制的なアジアである。前者は、マルクスやウィットフォーゲルによって、そして後者はモンターニュやヘーゲルといった学者や思想家によって指摘された。 しかしその後、この二つは、歴史の過程で徐々に打ち壊され、アジアは新しい方向性を見出してきた。
   一つは、多くが植民地主義と帝国主義を原因としていた戦乱の減少、二つ目は、工業化の進展と経済成長、そして三つ目は、確かな民主化への動きである。アジアは、経済面ではマルクスやウィットフォーゲルが予測した永遠のゼロ成長から離陸し、政治面では、モンターニュやヘーゲルが指摘した専制主義から脱した。
   今後、地域化されて行くアジアという局面を経て、新たなアジアが創造されて行くであろう。そしてその過程をサポートするために、アジア地域の政治学者の意見交換が今後ますます必要であり、このコンソーシアムの意義も高まって行く。
英語の原文: "Envisioning the Asian Consortium for Political Research in the New Century"
http://www.glocom.org/debates/20040630_inoguchi_envision/
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