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注目記事(2008/7/14)

Activity Report:
 
「報告:日本の国家基本問題を考える」
 情報発信機構 (宮尾尊弘国際大学情報発信機構長)
  
  7月5日にロサンゼルス郊外にあるホテルで、日本の国家基本問題、つまり日本の起源、理念、アイデンティティ、歴史などの問題を議論する特別セミナーが開催された。このセミナーは、ロサンゼルスの近現代歴史研究会の主催によるもので、日本のシンクタンク「国家基本問題研究所」とその理事長であるジャーナリスト櫻井よしこ氏の活動への支持が目的とのことであった。
  まず主催者である今森貞夫氏の開会の辞と国家基本問題研究所の設立時のイベントに関するビデオの放映があり、その後何人かのスピーカーが順番に日本の国家基本問題に関する意見や経験についてのプレゼンを行った。なかでも印象深かったのは、UCLAの学生の講演で、以前アメリカ人の教師のクラスでその教師が日本の真珠湾攻撃を「アンフェア」として強く非難したのに対して、何も返す言葉が出なかったという忘れがたい経験をしたこと。それがきっかけで、日本や米国についての歴史を自分で勉強して戦争に関する事実や背景を学んだ結果、太平洋戦争にいたるさまざまな出来事について必ずしも日本だけが悪かったわけではないことを知ったという内容であった。
  同様の点が目良浩一USC教授によっても強調され、外国の政府や研究者が日本人や日本軍による悪行や虐待の話をするが、ほとんどの場合それらが真実かどうか疑わしく、しばしば意図的に作られているケースも多いので注意する必要があることが指摘された。目良教授としてはそのような外国によって歪められたものでないアジア太平洋地域の歴史、特に欧米の列強の存在とそれに対する日本の反応についての歴史を学ぶ必要があると主張。ここで学者としても専門家としても米国および国際機関で過ごしてきた目良教授のような人物が、日本人は自国の視点で自国の歴史を学ぶことで日本人としてのアイデンティティを確立しなければならないという結論に至ったことは非常に興味深い。
  他のスピーカーも自分の見方や経験についての話をして、国家基本問題研究所と櫻井よしこ理事長が日本人の自尊心や自信を取り戻すために行っている活動への支持を表明した。最後に今森氏によって、このセミナーがロサンゼルス地域にいる日本人に国家的な基本問題への取り組みの重要性を示し、日本が独立国家として生まれ変わるよう一緒に努力する第一歩になるであろうという結論で幕を閉じた。

英語の原文: "Considering Japan's National Fundamentals: A Seminar in the U.S."
http://www.glocom.org/special_topics/
activity_rep/20080714_miyao_los/
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