GLOCOM Platform
debates Media Reviews Tech Reviews Special Topics Books & Journals
Newsletters
(Japanese)
Summary Page
(Japanese)
Search with Google
注目記事(2009/1/19)

Debate:
 
「海図にないソマリア沖へ進む中国海軍」
  フィリップ・ソンダーズ (米国防大学国家戦略研究所主任研究員)
  
  中国による海賊対策のためのソマリア沖への三隻の特別部隊の配備 は、中国人民解放軍にとって画期的な出来事である。中国海軍による アジア以外の地域での戦闘配備は、中国のグローバルな経済利益の急 速な拡大や自国を守るための軍事力の増強を際立たせている。
  これに対し、西側諸国やアフリカ諸国は、この危険な地域への安定の ために船籍を派遣するという中国側の積極的な貢献への決意を歓迎し ている。しかし、特別部隊の限られた任務、相容れない政治的な目 的、この地域における他国の海軍との行動を明らかに共にしない態度 などは、中国を国際社会における安全保障の協力体制に組み込む上で の難題となっている。
……………………………(中略) ……………………………………………
  自らを充分に国家主権を尊重した開発途上国の主導国たらんとする中 国の望みは、この地域での対海賊への取り組みにおいて、米国やEU 諸国との協調的行動を躊躇うもうひとつの理由となっていると思われ る。それにも関わらず、中国は今年1月14日にニューヨークで行なわ れたThe Contact Group of Somalia Piracy (CGSP)の最初の会合に出 席した。これは、重要な情報を共有し、対海賊行為の活動を統合し て、海賊の扱い方の法的枠組みを強化し、商用目的の海運を自ら守 り、外交的公的な情報活動を向上させようとするものである。
  中国の世界レベルで広がる利害関係や拡大する経済力と軍事力は、中 国政府が積極的に国際問題へ取り組む上での大きな動機付けを与え、 更なる可能性を秘めていると言える。けれども、現行の配備において は、中国は自国のための根拠と論理によって行動することが予想さ れ、その効果を最大限にするためには、中国軍の行動を国際社会のな かで他国と統合していくことが、外交面でも軍事面でも重要な課 題となっている。
(ソンダーズ論文の全文については、以下を参照)

英語の原文: Uncharted Waters: the Chinese Navy Sails to Somalia
http://www.glocom.org/debates/20090115_saunders_uncharted/
. Top
TOP BACK HOME
Copyright © Japanese Institute of Global Communications