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注目記事(2009/2/23)

Debate:
 
「東アジアのG8創設による同地域の再構築」
  ユスフ・ワナンディ (ジャカルタCSIS財団副議長)
  
  東アジア地域は、特に中国やインドの台頭によって、大きな難局に直面している。平和や安定、経済的ダイナミズムを維持する最も効果的な方法は、中国、インドや日本といったビッグ・スリーを適応させ、米国を含めた地域の未来の均衡を維持出来るような力の協調による地域の枠組みを創設することにある。
  そのためには、東アジアの協力と制度・枠組みづくりへの前向きな努力が、この地域の未来にとって重要である。ASEANがこれを助け、進展を指揮するようないい機会を持ちながらも、その限られた連帯によって可能性は限定的と考えられる。例えば金融危機の影響や台頭する中国やインド経済のダイナミズムの挑戦など、(地球規模、あるいは東アジア地域における)未来の挑戦に対して、ASEANが各国足並みを揃えて対処出来るかどうかについて、多くは疑問を抱いている。
……………………………(中略) ……………………………………………
  何よりも大切なのは、戦略的対話や強固で伝統的な安全保障における協力関係を包括するような東アジアの制度づくりである。これには、米国やロシアも招かれるべきで、あまり大きなグループにするべきではなく、国の規模、戦略的重要性やGDPの規模から鑑みて、オーストラリア、中国、インド、インドネシア、日本、韓国、ロシアと米国が考えられる。ASEANは、議長と事務局長に代表される准メンバーとしての参画が考えられ、これ(東アジアのG8)により東アジアの未来の力の連携・協調がなされるであろう。
  東アジア首脳会議(EAS)が東アジア諸国だけのものであるのに対し、この8カ国のグループは米国やロシアといった戦略的に重要な国を含めることが可能であり、オーストラリアのケビン・ラッド首相により、この地域でのディスカッションが活性化され、地域の再構築を推進するという提案に勢いが与えられた。全く新しい組織の構築ではなく、既存の国家間の連携を強め、新たな包括的な制度(東アジアG8)を加えることにより、東アジアの枠組みづくりがなされることが期待される。
(ワナンディ論文の全文については、以下を参照)

英語の原文: Remodeling Regional Architecture
http://www.glocom.org/debates/20090219_wanandi_remodel/
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