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注目記事(2009/3/3)

Opinion:
 
「実際の鯨ほど大きくなる必要のない捕鯨問題」
  石塚雅彦 (フォーリンプレスセンター評議員)
  
  石塚氏は英語の論文(以下のリンク参照)において、捕鯨を止めよという国際的圧力の最中、捕鯨自体あまり意味を成さないにもかかわらず、日本は捕鯨活動に固執しており、妥協すべき時が来た、と述べている。
  捕鯨の慣行は、日本人にとって忘れられた存在である。捕鯨活動は日本人の毎日の生活に不可欠なものであるということは、もはや意味を成さない。
  しかし、西側諸国からこの動物を殺すこと自体に圧力がかかると、心の中では先鋒となりこれに反対しようとする。現実的な側面からして捕鯨活動はまったく重要性はないが、この西側からの批判に対しての感情的反感は、激しくなかなか治まらない。
  これは、小さな「文明の衝突」とさえ考えられ、いつも困惑される。国際社会の舞台では、日本人は潜在的により大切と思われる多くの問題に対してでさえ寡黙で曖昧と思われているが、いざ捕鯨問題となると妥協を知らないようだ。
……………………………(中略) ……………………………………………
  和歌山県太地町にあるくじらの博物館の展示では、日本における伝統的な捕鯨の発祥の地のひとつとされる場所であるが、沿岸部での捕鯨という文化が、いかに地元の人々の生活に根付いていたか、あるいは現在でもそうである、ということを見事に描いている。しかし、それが公海での多くの鯨を殺すことを正当化出来るとは思えない。
  最近、国際捕鯨委員会(IWC)の会長は、日本に20年間禁止されていた沿岸部でのミンククジラの捕獲を認める一方、徐々に公海での捕鯨を減らし、5年後には実質ゼロにするよう求める妥協案を出してきた。
  いよいよ日本は、しばらくの間この提案を受け入れる時が来た様である。
(石塚論文の全文については、以下を参照)

英語の原文: Whaling Need not be Made into Giant Whale of an Issue
http://www.glocom.org/opinions/essays/20090301_whale_ishizuka/
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