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注目記事(2009/3/21)

Opinion:
 
「米国とインドネシアの関係の新たな時代」
  アン・マリー・マーフィー (シートン・ホール大学助教)
  
  ヒラリー・クリントン氏が国務長官として二番目にインドネシアを訪れたことは称賛に値する。インドネシアはおそらく世界で四番目に人口の多い国であり、民主主義では三番目に大きな国であり、世界で一番大きな共同体であるイスラム教徒の故郷でもあるが、同時にアメリカ人にはほとんど知られていない最も大切な国である。クリントン氏の訪問は、米国政府が拡大するインドネシアの影響力を認識し、未来の協調のための硬い基盤をつくるというメッセージを迅速にインドネシア政府に送った。
  クリントン氏の訪問は多角的な目標があった。拡がるイスラム世界における民主主義への移行という先例を強調し、ASEAN事務局の東南アジア訪問により同地域の米国の利権を強化すると同時に、インドネシアとの戦略的パートナーとして基礎をつくる。インドネシア政府は、米国のインドネシアへの注目と過去数十年における成果の認識を歓迎した。
……………………………(中略) ……………………………………………
  バラク・オバマ氏はインドネシアでは広く人気があり、彼の就任は米国とインドネシアの関係に新たな幕開けをもたらした。これは単に彼が幼少時代にインドネシアで生活していたからだけでなく、彼の当選が米国に送ったシグナルによると思われる。それはアメリカ人は、その父がアフリカからのイスラム教徒の移民であり、インドネシア人の継父を持つ人を、積極的に大統領に選んだことであり、これは米国が多様性を享受し、機会の均等という理想に応えたことを世界に示したといえる。これはインドネシア人が共鳴出来る国であることを示す。
  ヒラリー・クリントン氏は、すでに懸念されていた障害を乗り越え、オバマ氏の当選によってインドネシアとの関係を固めるという機会をしっかりと捉えた。インドネシアは幾つもある重要な国際社会での共同体に帰属していることにより、国際社会で独特の存在感を示している。地勢的にはアジアに属しているが、広い意味でのイスラム教世界の一部であり、開発途上国であり、民主主義国家の一員である。国際社会の平和と繁栄に貢献するこれらの多くの重要な支持層を導いていく能力は、インドネシアを潜在的に国際社会で重要な国と位置づけている。米国のインドネシアへの注目は、久しく待望されていたものである。
(マーフィー論文の全文については、以下を参照)

英語の原文: A New Era in U.S.-Indonesia Relations
http://www.glocom.org/opinions/essays/20090321_murphy_new/
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