東南アジアに核のルネッサンスが訪れるにつれ、この地域の国々は重要な転換期に直面している。核エネルギーはこの地域の経済発展に積極的な役割をするであろうか、あるいは核の危険の影はこのエネルギー資源の利益と切り離せないものであろうか、今日採択された決断によって明確になるであろう。不透明なミャンマーの核計画やより高まる北朝鮮との関係など、核の安全についての懸念があり、この国の貿易管理の脆弱性は、外部の国々や非国家関係者によって、ある程度搾取されているといえる。
……………………………(中略) ……………………………………………
これらの懸念が裏づけされれば、実際、ミャンマーが秘密裏に北朝鮮や他の国々、非国家関係者らと核の協力をしていることが明らかになり、ASEANや東南アジア非核地帯条約(SEANWFZ)は(その存在価値を)試されることになるであろう。ミャンマーが核兵器への道を進めば、今日それに立ち向かっている組織や紛争解決のメカニズムだけでは、ミャンマーを思い留めさせることは出来ないだろう。そのような不測の事態への慎重な計画こそ、ASEAN諸国が今採るべき道であり、それによってこれらのメカニズムを改善させ、バンコク条約に必要な情報共有を確実にさせることが出来る。同時に、インドやこの地域の利益を共にするミャンマーの近隣諸国は、ミャンマーの核の意思の分析を共同で行なうことを望むであろう。
(フィッツパトリック論文の全文については、以下を参照)
英語の原文:
Policy Advice for Addressing the Myanmar Nuclear Issue
http://www.glocom.org/debates/20091011_mark_myanmar/