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注目記事 (2003/5/26)

Opinions:
 
銀行の実質国有化は単なる始点」 池尾和人 (慶応義塾大学教授)
  
池尾氏は、りそなに対する公的資本投入について、それは問題解決の終点ではなく、始点に過ぎないと指摘する。銀行を実質国有化した段階では、単に金食い虫の特殊法人を新設したということに過ぎず、このような事態を解消することが真の解決である。今後国から特別支援チームが派遣され、りそなの業務を監督・チェックすることになるが、これにより銀行の業績が劇的に改善すると期待するのは楽観的過ぎるのではないか。派遣チームに民間人を入れるというような方策も必要であろうが、そもそもの政策判断をはじめ、当局が真に有効な措置をとって行くかを今後も注視する必要がある、と池尾氏は主張する。
英語の原文: "Resona Bailout: Nationalization Is Only the Beginning"
http://www.glocom.org/opinions/essays/20030526_ikeo_resona/
 詳しい記事
 
Debates:
 
「資産デフレ論争 — 続き」
クレイグ・フリードマン (マッカリー大学教授)、
宮尾尊弘 (GLOCOM教授)
  
前回に引き続いて、フリードマン氏および宮尾氏が資産デフレに関する討論を行っている。特に、フリードマン氏が資産価格を引き上げることで経済を刺激することの有効性に疑問を表明。これに対して、宮尾氏は1980年代後半の日本と1990年代後半の米国の例を引いて資産価格の重要性を強調。さらに、フリードマン氏が住宅価格高騰の問題点として、若い世代が住宅を買えなくなるか、無理にローンをして買うことのリスクを指摘するのに対して、宮尾氏は資産価格が調整期に入った際に正しい政策で「ソフトランディング」させることが重要であり、日本で起こったような政策の失敗のリスクに注意すべきであると述べている。
英語の原文:
"My Issue with Takahiro Miyao’s Analysis"
http://www.glocom.org/debates/20030526_freedman_issue/
"Response to Craig Freedman’s Comments"
http://www.glocom.org/debates/20030526_miyao_res/
"Further Comments on Takahiro Miyao"
http://www.glocom.org/debates/20030526_freedman_fcom/
"Further Response to Craig Freedman"
http://www.glocom.org/debates/20030526_miyao_fres/
 
Special Topics:
 
「基本的生活スタンスにおける東西の文化的相違」
スティーブ・マッカーティ (香川短期大学教授)
  
マッカーティ氏は、個人主義の西洋側から見た日本の生活スタンスが、しばしば「我々と彼ら」というように内と外を分ける集団主義であるようにみなされているが、より深く日本人の社会生活を観察すると、その背後には予想以上に強い個人の意識と集団を利用する演技的な側面が見えてくることを指摘。さらにマッカーティ氏は個人と自然との関係や様々な生活スタンスの東西比較を試み、文化的比較のあり方について今後より注意深い研究が必要であることを強調する。
英語の原文: "East-West Cultural Differences in Basic Life Stance"
http://www.glocom.org/special_topics/colloquium/
20030526_mcCarty_east/
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