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注目記事 (2003/9/1)

Opinions:
 
進化する雇用環境の形態」 清家 篤 (慶應義塾大学教授)
  
清家氏は、老齢化する日本の雇用のあり方について、高齢労働者が増加し、若年労働者が減少するということは、意欲と能力がある労働者には現在より高い年齢まで働いてもらう必要がある社会である、と指摘する。しかし最大の問題は定年制であり、年功序列の制度・慣行は廃止しなくてはならない。また、労働者の市場価値を高めるための教育・訓練も充実する必要がある。雇用システムを改革することによって、日本は労働資源の効率的運用を図らなければならない、と清家氏は主張する。
英語の原文: "The Evolving Shape of the Job Environment"
http://www.glocom.org/opinions/essays/20030901_seike_evolving/
 詳しい記事
 
Debates:
 
「民意と政党の役割」 公文俊平 (国際大学GLOCOM所長)
  
公文氏は、日本における選挙で、政党よりも人を基準に投票しがちであるという批判に対して、違った見方を提示し、イデオロギー的な対立が希薄になっている現在では、民意を実現してくれるプロの集団を選ぶという意味で、人を基準に選んだほうが単に主義を掲げる政党を基準に選ぶよりも適切であるかもしれないと言う。しかしいずれにしても、選ばれた議員が本来の目標を忘れて、「議員の、議員による、議員のための政治」に陥る危険が常に存在しており、そうなった場合は目標に沿って全面的なリストラが必要になると警告を発する。
英語の原文: "Will of the People and the Role of Political Parties"
http://www.glocom.org/debates/20030901_kumon_will/
 
Special Topics:
 
「中国が日本から学ぶもの」
エディス・テリー (South China Morning Post オピニオン・エディター)
  
テリー氏は、最近特に日本のビジネスマンなどが中国を賛美する傾向に対して、むしろ中国については問題点を認識し、日本の失敗から学ぶべきであると主張する。特に、経済成長至上主義を取ったことによる失敗や、官僚による計画を重視したことによる失敗は、日本ですでに経験済みであり、その過ちを中国が繰り返す恐れがあると指摘し、中国については、その強みよりもその弱みを強調すべきであると述べている。
英語の原文: "Lessons from Japan"
http://www.glocom.org/special_topics/asia_rep/20030901_asia_s32/
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