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注目記事 (2003/9/4)

Opinions:
 
米国政治の長期傾向と短期変動」 久保文明 (東京大学教授)
  
久保氏は、ネオコン(新保守主義)が勢力を増したのは最近のことではなく、1980年代からであると指摘する。1970年代には穏健だった共和党は、変遷の末、今では保守派が支配している。ブッシュ大統領は保守派の政策に忠実であり人気も高いが、大統領選挙で最大の要素となるのは経済であり、再選が楽観視できるわけではない。一方、もし共和党とは大きく異なる民主党が政権をとると、特に外交政策は激変する可能性がある。対極化した米国二大政党の下では、どちらが政権をとるかによって政策が大きく振れることになり、この意味で米国民のみならず、日本人にとっても来年の米国大領領選挙の行方は重要である、と久保氏は注意を促す。
英語の原文: "Long-term Trends and Short-term Fluctuations in American Politics"
http://www.glocom.org/opinions/essays/20030904_kubo_long/
 詳しい記事
 
Debates:
 
「イラクの現実に即した自衛隊の実際的役割」
加瀬みき (アメリカン・エンタープライズ政策研究所 客員研究員)
  
自衛隊をイラクに派遣できるように法的な整備はなされたが、イラク情勢が危険すぎるという理由から自衛隊が実際に派遣される可能性がほとんどない現在の日本の状況に対して、加瀬氏は、もともと法案が通った時点でイラク情勢が危険なことは分かっていたので、いまさら危険を理由に派遣しないことの問題点を指摘する。さらに日本政府が、イラクに自衛隊を派遣すれば、日本が米国の北朝鮮政策により大きな影響を及ぼすことが可能となり、軍事的対立を回避できると考えたとすれば、そのような仮定そのものが誤っており、中近東で巨額な戦費負担をしている米国がさらにアジアで戦争を起こすはずがない。日本はより現実的な立場から、イラクで苦労している米軍を助けるような実際的な貢献が必要である、と加瀬氏は主張する。
英語の原文: "Realistic view needed for practical SDF role in Iraq"
http://www.glocom.org/debates/20030903_kase_realistic/
 
Special Topics:
 
「日本社会での女性進出:パート1−2003年前半の進展」
ショーン・カーティン (GLOCOMフェロー)
  
カーティン氏は、日本が真の男女均等社会に近づくための道のりは遠く、女性の経済活動に関する最近の世界経済フォーラムの順位でも加盟75カ国中69位である事実を指摘する。しかしそれと同時に、この10年ほどで日本の女性の地位は緩慢ではあるが着実に向上しており、これまで男性だけが独占していた職業や専門分野に女性が進出したニュースが毎日のように聞かれるようになり、それが若い女性の考え方に影響を及ぼしている。特に2003年前半に話題となった、森山法務大臣による法務省で初めての女性局長の任命、航空自衛隊での初めての女性飛行訓練士の誕生、東海道新幹線で初めての女性運転士4名のデビューなど、女性にとって日本が正しい方向に進み始めたことを実感させる、とカーティン氏は述べている。
英語の原文: "Women Advancing in Japanese Society: Part One - New Gains Made in Early 2003"
http://www.glocom.org/special_topics/social_trends/
20030903_trends_s55/
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