ドーラン氏は日本の高齢化が進む中で、見落とされがちな点として、高齢者の生活設計全体の視点を取り入れて、生活の質を高めるべきであると主張する。例えば、栄養、喫煙、飲酒、運動、成人病、社会統合、性差別問題といった要因について適切な政策と支援体制を整備することが高齢者の社会とのかかわりをより生産的にすることに役立つという。このような要因について日本は高齢者にとって比較的よい環境になっているために平均寿命も世界一長いといえるが、今後とも高齢化がさらに進むにつれて、幼児期からこのような要因について配慮していくことが高齢化社会を乗り切るためにこれまで以上に必要であるとドーラン氏は述べている。
英語の原文: "A Life Course Aging Perspective for Japan"
http://www.glocom.org/debates/20030922_dolan_life/