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注目記事 (2004/1/13)

Opinions:
 
コンテンツ政策の確立を ─ デジタル時代の新戦略
中村伊知哉 (スタンフォード大学日本センター研究所長)
  
中村氏は、最近日本のポップカルチャーが世界の視線を浴びており、これに対し産業界や政府でも、知財立国を標榜してコンテンツを戦略分野に位置づけていることに注目する。しかし日本のコンテンツ業界がGDPに占めるシェアは低く、海外市場の比率も低い。他方、従来の産業ベースでは捉えられない非エンターテインメント分野のほか、インディーズ音楽やマンガ同人誌など、アマチュアが作る映像・音楽が、急速に普及したインターネットやケータイメールで流通している。日本はこれまで先進国に追いつく能力で知られてきたが、デジタル時代には新しい戦略が要求される。単に短期的な産業振興という点にとらわれることなく、何百年にわたる文化の維持・発展という長期的視点からの国民的議論が望まれる、と中村氏は指摘する。
英語の原文: "Policies on Contents Need to be Established -- A New Strategy for the 'Digital Era'"
http://www.glocom.org/opinions/essays/20040113_nakamura_policies/
 詳しい記事
 
Debates:
 
「小泉首相による危険なナショナリズム・ゲーム」
ショーン・カーティン (GLOCOMフェロー)
  
カーティン氏は、今年の元旦に小泉首相が靖国神社を参拝したことと、それに対する中国や韓国の反発について触れ、小泉首相がそのような批判をまったく気にすることなく首相として4度目の靖国参拝をしたことについて、その真意が自分の信条や家族として義務を果たすとともに、総裁としての公約を守り、右よりの支持者を確保するという点にあったのではないかと推測する。さらに自衛隊のイラク派遣のタイミングに合わせて、日本の過去を再解釈し、やがて憲法改正までも視野に入れた行動とも解釈できる。しかしながらそれは単純なナショナリズムを強調する危険なゲームであり、小泉首相がそのゲームに勝つことは日本の長期的な国益にとってプラスにならないとカーティン氏は警告する。
英語の原文: "Koizumi's Dangerous Game of Nationalism"
http://www.glocom.org/debates/20040109_curtin_koizumi/
 
 
「北朝鮮への使節派遣:良い意図と悪いアイデア」
ラルフ・コッサ  (CSISパシフィック・フォーラム会長)
  
コッサ氏は、北朝鮮に使節団を送るというアイデアについて、意図するところは良いかもしれないが、危機を解決する上では役立たないと主張する。1994年のジミーカーター元大統領による北朝鮮訪問もうまくいったとは言えず、今週北朝鮮を訪問予定のスタンフォード大学名誉教授のジョン・ルイス氏と元外交官のジャック・プリチャード氏についても、訪問のマイナス面がプラス面を上回る可能性が高いという。もしどうしても使節団を送るのであれば、より適切な人物を送るべきで、現在の使節団よりはリビアのカダッフィを北朝鮮に送ったほうがより成果が上がるのではないかとコッサ氏は皮肉っている。
英語の原文: "North Korea Delegations: Good Intentions, Bad Idea"
http://www.glocom.org/debates/20040106_cossa_north/
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